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第8巻埋字しりとり挙句 2003.06.10

日輪へ翔けし猛虎や梅雨もなし

<寿々女>



私は阪神ファンではないのですが、今回は敬意を表して、お目出度い句で「めでたしめでたし」としめくくることにします。原句は「日輪の翔けし猛虎や梅雨も無く」でしたが、少し直しました。願わくば、昨年のように今後急降下しないことを心より願っております。


   輪唱の殊に高まり梅雨の森  <寒太>




【寒太俳句噺(40)】


羽生瑞枝さんのご長女、豊田育子さんから、母上・瑞枝さんの句歌集『年輪』をいただいた。4冊目の句歌集だそうで、「白寿(99歳)記念に・・・」とある。明治34年生まれで目も耳もまだしっかりしている、と添えられていた。出版は平成12年なので、いまはもう102歳。

 いつしかに白寿となりぬ終(つい)の日は花散る頃と願ふこのごろ (短歌)

 もうすぐに参りますよと墓洗ふ   (俳句)

集中から、短歌と俳句をひとつずつ引いた。「老後は、好きな短歌や俳句の世界に生き甲斐を求めております」と<あとがき>に記す。前回にも書いたが、俳句はまさに『年輪』の文学である。

            <寒太>





さて、第8巻挙句目のお題

「輪」の選考経過です。


最終選考に残った句には★、ほかに◎、○、無印、の4種で、予選結果を掲げます。


◎1)六月や花嫁祝ふポルカの輪 <真砂>

○2)輪読の声のびやかに夏座敷 <悠>

○3)洗い髪輪ゴムで纏め妻眠る  <尚々>

○4)半年が無事過ぎゆけり茅の輪ぬけ <DORA>

     *原句は「半年が無事に過ぎゆき茅の輪ぬけ」。

○5)指で輪を作りしOK青葉風 <千絵>

○6)朝曇り皿の輪切りのゆで卵 <卑弥呼>

 7)知恵の輪の解けたこと無しレモン水 <山法師>

 8)梅雨しとど傘の輪続く駅の道 <青い鳥>

 9)とりどりの傘の輪舞や梅雨の入り <風太>

 10)松落ち葉煙燻ぶり輪となりぬ <たまご>

 11)風薫る少年凛と大車輪 <克己>

 12)波止場には浮輪もありて梅雨のなか  <他石>

○13)一輪車得意げな子の汗光る  <遊俳夢>

○14)輪郭の整いし女額の花  <山茶花>

○15)少女らのかろき輪唱ゆすらうめ  <ナガチャン>

 16)水田や雨粒も輪になりにけり  <Chojiro〜>

○17)蘆の戦ぎて生くる輪となりぬ  <TOPPO >

○18)輪唱のひとりはずれて青田風 <あや>

◎19)バラ一輪言の葉よりも重きこと  <美加>

○20)ゆらゆらと輪の中心やみずすまし  <三和奴>

     *原句は「ゆらゆらと輪の中心にみずすまし」。

○21)綾取りの輪の中抜けて雨蛙  <ゆらぎ>

○22)○っ○っ○っ輪っかが三つ夏座敷  <ふみ○>

 23)汗かきて大輪もんじゃ焼きあげり <ルナ>

○24)輪の中で蛇の寝覚めよ石燈籠  <かっちゃん>

 25)夕涼し輪をぬけ楽しきままひとり  <瑞葉>

○26)木下闇水の輪ひとつ迷ひ亀  <ガス灯>

★27)日輪へ翔けし猛虎や梅雨も無し <寿々女>

     *原句は「日輪の翔けし猛虎や梅雨も無く」。

 28)投石にはもんの輪かな新入生  <保母保>

○29)楽章の輪舞(ロンド)に終はり夏の月  <SHY>

     *原句は「楽章の輪舞で終はり夏の月」。

◎30)輪になれば戦さは終わる雲の峰  <地井 健>

○31)喧嘩山車後輪大きく廻りけり  <せつ>

○32)一輪の花の翳りて梅雨に入る  <四度>

○33)風鈴の 揺れて水の輪 二つ三つ  <飯吻>

○34)頬杖の如意輪観音蝉しぐれ  <康ちゃん>

 35)輪に切ったピーマンの底夏の闇  <ぱろぱろ>

○36)夕立や庭に転がる三輪車  <萌>

 37)かたこひも輪廻転生蛍篭  <かのん>

 38)団扇つかう友の指輪の煌めきし  <かめ>

 39)輪になって夏の朝から猫会議  <猫のくり>

 40)走り茶を淹れて愉しぶ金輪寺  <弓人>

 41)サイダーのむ君の指輪がまぶしくて <北北西>

    以上、今回の選出句は41句でした。


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