編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2005.1月

1月30日(日) ああ、真っ青!

 また、パソコン通信不調。「ここだけの話」を送稿しようのするが、何度やっても「話中」。どうしてもうまくいかない。真っ青。 31日の朝になっても駄目。ああ、真っ青。 電話がか掛かって来ても「ちょっと待ってくれ」。

 日記を書いて送る余裕なし。ゴメン、日記、お休み。

<何だか分からない今日の名文句>

勧進帳(電話送稿)が懐かしい

1月27日(木) 検察審査会、怒る

 午前中、野暮用をしながら、急いで「青い空 白い雲」を書き上げ、町内の床屋。 店主に「赤兎」のオヤジと診療所で再会したことを報告した。 もともと「赤兎」を紹介してくれたのは、この髪結だったから。店を改築して、 車椅子でも調理できるようにしたら、と言った話をする。

 出社後、若干の打ち合わせの後、プレスセンターで財務省の幹部から、 財投改革のレクチャーを受ける。とても律儀な人。何でも話せるようで、国会の見通しを ざっくばらんに聞く。衆院解散は?

 その後、JRA六本木事務所。知り合いを誘って、社に戻り、地下の「大作」で一杯。 一本気な性格の知り合い。僕とは意見が必ずしも合うわけではないが、相変わらず、 物怖じせず、自説を曲げないところが、好きと言えば好きだ。彼、春、人事異動で、 ポストが変わる。ささやかな送別。ポストが変わっても、たまに議論しよう、と約束する。

 東京第二検察審査会が、旧橋本派の一億円ヤミ献金事件で、橋本龍太郎、野中広務、 青木幹雄の3氏を不起訴にしたことを不当と議決した。元首相でも、敢然と捜査すべきだ、 という怒り。当然である。

 でも、この検察審議会の報道は小さすぎる。

 マスコミは与党の味方なのか。検察が圧力?を掛けているのか。ちょっと不満。

<何だか分からない今日の名文句>

尻隠さず

1月26日(水) 手鏡の先生は?

 朝、メールを点検すると、僕の「記者の目」に対する感想がかなり入っていた。「本当のこと読んでスカッとした」という意見が多かっ た。うれしい。こんなに多くの人が読後感を寄せてくれて、うれしい。

 午前中、東京専売病院で大山ドクターの定期健診。順調。「ただし、睡眠は十分に取るように」と注意される。ドクター、僕の日記を読 んでいるらしく、このところ、寝ないで原稿を書いているのがバレてしまった。「ハイ、寝ます」。その後、寝不足の原因になった朝日 vsNHKの喧嘩の話をひとくだり。

 午後、TBSラジオ→JRA六本木事務所。2004年スポニチ広告大賞グランプリにJRAの「芦毛メジロマックイーン・11月24 日付」が選ばれた。こんな美しい広告見たこと無い、と絶賛して、コラムに書いていたから、これもまた、うれしい。競馬の美しさが評価 されたのが、うれしいじゃないか。

 友人が世間話に「植草一秀さんが復帰するらしい」と言いだした。去年4月、女子高生のスカートの中を手鏡で覗いた、ということで逮 捕された植草教授。小泉経済政策に批判的だった植草さん、事件で、大学を追われ、テレビから追われ、雑誌社から終われ、無収入の日々 だったが、講演を始めたという話。どこかの雑誌に出ているそうだが、植草さんのインタビューを読みたい気分。いま、堂々と「小泉批判 が出来る人間」がいないから、彼に、話させたいのだが。それにしても、あんなクールな論理のお人が‥‥残念だ、としか言えない。

 夜、海老沢さん、NHK顧問就任。1日だけの時間差。どういう心算。

<何だか分からない今日の名文句>

赤城の山は未練雪

1月25日(火) 「赤兎」のオヤジ

 午前中は「たいとう診療所」。ことし始めてのリハビリ。藤原ドクターに「眼をつぶりなさい。ハイ、どこを触っているか、 分りますか?」と検査されたが、右手の親指を抓っているのが、どうしても分らない。右マヒは相変わらず。

 診察を終え、廊下に出たら、車椅子の「赤兎」のオヤジに会った。10ヶ月ぶりの感激の再会である。もちろん、 前に会った時は、カウンターの中のオヤジに、炭火のステーキを作って貰ったのだから、彼、健康体。 五体満足。僕の身体を軽々と持ち上げ、カウンターの高い椅子に乗せてくれたのだが‥‥その直後、オヤジは倒れた。無念だ。

 奥さんから、その後の消息は聞いていたが、店は長期休業。倒れてから10ヵ月。やっと入院していた大病院を退院して、 今日から「たいとう診療所」の外来リハビリを受けることになった。

 (多分、相撲取りだった)オヤジは巨漢だった。それが、すっかり痩せ細っている。(と言っても、90キロぐらいはあるらしい) でも、痩せたからだろう、顔は若返っている。

 両脚が動かないが、両手は動く。言語はしっかりしている。「ラジオ、聞いてるよ」と言ってくれた。

 「お店、どうする。あのままか?」と聞く。「赤兎」は僕の知る限り、柳橋界隈1の小料理屋。オヤジの腕裁き、仕入れは一流だ。 「行きつけ」になりそうだ、と思った途端、オヤジが倒れてしまった。

 「店? もちろん、やれるぜ」と言う。「オヤジさん、幾つだよ?」と聞くと、48歳だという。 僕と同じで47歳で倒れたらしい。でも、40代は若い。絶対、再起できる。頑張れ!赤兎。

 「会いたくて、待っていた」という脳卒中仲間の飯岡さんがリハビリ室にやって来た。「5万円の3連単を当てたよ」 とちょっと自慢気な彼。やるな、お主!

 今度は一緒に競馬場へ行こう、と約束した。

 午後、松戸競輪友の会の面々から「一緒に行こうよ」と誘われていたが、原稿が詰まっていて、行けない。ゴメン。

 仕事場にもどり、ちょっと休んでから、終日、原稿。

 NHKの海老沢会長辞任。25日の朝刊で、毎日新聞が報じたとおり、後任は内部昇格橋本さん。

 「記者の目」の最後の部分で「誰が、朝日vsNHKの喧嘩騒ぎを歓迎しているか、我々は注意深く、 見極めなければならない。もうじき、NHK次期会長を巡る政治的暗闘の季節が始まる」と書いたが、 とりあえず「朝日vsNHKの大喧嘩」で小泉さんはサプライズ人事が出来なくなった、という意味では、 海老沢さんは院政の芽を残したつもりだが‥‥橋本さんに「力」があるかどうか、まだ、分らない。

 目に見えない暗闘が、すでに始まっていると見て良いだろう。海老沢さんは、院政の夢を見ているようだが‥‥。

<何だか分からない今日の名文句>

邯鄲の夢

1月24日(月) 朝日vsNHK

 一度、送稿した「記者の目」の原稿が、どうにも気に入らない。なかなか眠れないうちに午前3時。飛び起きて改定版を書く。書き忘れ たが「記者の目」のテーマは「朝日vsNHK」。争点、焦点、ともに拡散しているが、多分、このままではメディアの弱点がさらけ出さ れ、結局「権力」に言論界の手の内を見せることになってしまうのだろう。朝日vsNHKは無意味な喧嘩だ。

 その無意味な喧嘩を引き起こしている原因に焦点を絞り、書き直してみた。午前4時半ごろ、改めて送稿。それから、ちょっと寝る。

 午後、出社すると「記者の目」は25日朝刊で急遽、掲載するとういう。急いでゲラの点検。同業他社のことを遡上に乗せるので、いつ もより、神経を使う。あぁ、本当は書きたくない。しかし、誰かが書かねばならない。(苦労して書いた。25日朝刊7ページの「記者の 目・朝日とNHKの大喧嘩 陰でほくそ笑むのは誰だ」を是非是非、読んでもらいたい)

 同時に、毎日は24、25ページ見開きで、朝日vsNHKを大特集。多角的に分析している。この見開きは、どこの新聞と比べても、 負けないデキだと思う。

 夜、赤坂プリンスでJRA賞授賞式。(こちらは26日「おけら街道 トキの声」で書くつもり)

 「キリタンポを食べに行こう」と誘われたが、失礼して、仕事場へ。ドロのように眠る。

<何だか分からない今日の名文句>

目くそ 鼻くそ

1月23日(日) 拡散する焦点→だから悪戦苦闘

 密かに敬服している後輩記者から「記者の目」を書いたら、と勧められる。と、言うより「これ、業務命令?」と聞きたくなるほど、僕 には難しいテーマだ。

 しかし、重大なことだから、意見を述べて置きたい‥‥覚悟を決めて、書き出したが、思うように進まない。

 この騒動。焦点があまりに拡散している。週末は悪戦苦闘。日記を書く余裕なし。

<何だか分からない今日の名文句>

書く 書かない 書けば 書くとき 書け!

1月20日(木) 鳥ちゃんが「毎日」のCMに出た!

 何とか痩せたいので歩く。歩く。朝、蔵前デニーズで250カロリーの雑炊を食べ、また、歩く。御徒町駅あたりまで歩くと、腹が減り、 つい、饅頭を食べてしまう。俺って、馬〜鹿。

 仕事場に戻って「競馬ロマン大学」を書き上げ、JRA六本木事務所へ。定期人事異動の世間話。全国規模の会社では、人事異動は悲喜 交々。子供の学校のこともあって、浮き足だつ。単身赴任4年、5年になると、早く東京に帰りたい、という気持ちも分らないではない。

 まあ、JRAは給料が良いから、我慢すべきだ、という意見もあるけど。

 夕方、柳橋・亀清楼で、大阪から上京した、尊敬するビジネスマンと夕食。わざわざ、脚が不自由な当方を気遣って、仕事場の近くを選 んでくれたのだろう。ご馳走になる。お礼に小松屋の佃煮をお土産にした。船宿・小松屋の佃煮は天下一品。

 話題は「朝日新聞 VS NHK(背後に安倍ちゃん)」の番組改変報道騒ぎのこと。事実関係が分らないが、ちょっとした「思い込み」 が、引くに引けないことになりかねない。大人気ない「言いがかり」で、両者がにっちもさっちも行かなくなるのを、陰でほくそえむ人間 がいる。マスコミ人はおとなになれ!

 深夜、執筆。朝方、テレビを見ると、鳥ちゃん(鳥越俊太郎)が毎日新聞のCMに出ているのを見て、びっくり。サンデー毎日の編集長 を最後に毎日新聞を退社した鳥ちゃん、まさか「毎日」のCMに起用されるなんて、思っても見なかっただろう。退社する頃、鳥ちゃんは、 必ずとも、社の幹部とは意見が合う、とも思えなかった。弟分としては、うれしい限り。

 それにしても、鳥ちゃん、若いなあ。年賀状に「65歳、時間がない!」と書いていたが、まるで60代とは思えない。

 ある町長が、僕のことを「鳥越さんの先輩」と文書で紹介したので、抗議したら「エッ、鳥越さんが年上なの?」と来た。当方が5歳も 下なのに。テレビの人間はみんな若い。若い、売れっ子の鳥ちゃん起用で、毎日ファンが増えれば幸い。もちろん、先輩の力を借りて部数 増なんて甘い気持ちはないけれど。

<何だか分からない今日の名文句>

他人は時の花

1月19日(水) 梅が咲いた

 隅田川沿いの小さな空地に植えた小さな梅が、ことしも咲いた。大寒前後に咲く。前の日まで、単なる棒みたいな物体が突如、動き出す 感じ。生命は妙なものだ。

 木は永遠なのだろう。それに引き換え、人間は有限な存在である。でも、人間は、本当に死ぬのかしら。一時的に休んでいるだけでは ないのか。なんて考える。岸さん(尊敬する元銀行マン)の話では「人間心臓は止まっても、頭脳は生きているので、枕元で、子供たちが 遺産のことを話しているのが、良く分かるぞ」という。何を持って「死」といえるのか。

 いやいや、肉体を生命と考えるから有限に感じるのかもしれない。人間を「遺伝子」と考えれば、別の判断が出きるはず‥‥なんてこと を考えながら、蔵前デニーズでラーメンの朝飯。

 仕事場に戻ると電話が立て続けに鳴る。気がつけば、携帯を忘れて外出していたことにに気づく。

 電話の1、ガス設備の点検の問い合わせ。これは即日、やってもらうことにした。

 電話の2、財務省の官僚さんから「財投改革について話したい」との伝言。来週中に会うことにする。

 電話の3、某テレビ局から「4月から始まる朝の情報番組にコメンテーターで出ないか」という誘い。「顔がひん曲がっているので、 テレビには向かない」と固辞。

 電話の4、JRAの親しい人物が異動するので、激励会をしようという話。喜んで。

 電話の5、「梅を貰ってありがとう」という長老からお礼。こちらこそ、いつも能登の牡蠣をありがとう。

 電話の6、早くして亡くなったハンデキャパーの話を書かせて貰ったが、彼の知人が、これを読み、未亡人に記事を渡した、という知ら せ。「未亡人、感激していたよ」 うれしい。

 電話の7‥‥もっとあったが、もう忘れた。何故か、電話殺到の一日。電話をしながら「青い空 白い雲」を書き上げ、そこに来訪者1 組。最近「清掃員募集」を三行広告に載せても応募者がゼロ、というケースが多い、とのこと。景気回復? まさか。取材してみるか。

 数日前に買った「鍋の店」の本を見ていたら、八丁味噌の鳥鍋が紹介されていた。いかにも、美味そうなので、衝動的に出かける。この 店、霞ヶ関ビルにあった。自家製の味噌。浜松の方に本店がある老舗らしい。でも、僕にはちょっと味が甘いような気がする。

 携帯で、愛馬情報を聞く。フェザーレイは美浦に帰る馬運車で暴れ、体重が減ったので放牧。ロックスピリットは脚が「もやもや」して いるので、こちらも、放牧。残念だ。

  その後は銀座散策。暖かい夜である。

<何だか分からない今日の名文句>

梅は咲いたか 桜はまだかいな

1月18日(火) 小泉首相と飯島秘書官の「やり取り」

 朝、まとめて週刊誌類を読み漁る。週刊現代の「日本を危うくする『二人羽織政権』の内実 小泉首相と飯島秘書官」に注目する記述が あった。

 昨年12月下旬、飯島さんが公邸で、小泉さんと向かい合った時の首相のセリフ。「実は、チリ(のサンティアゴ)で、ブッシュと会っ た際(04年11月20日)金正日の意向を伝えた。金正日は、このままの体制が続けられるようなら六ヶ国協議に応じて、核ミサイルの 凍結を考えても良い、と言ってる」

 それが本当なら、二回の訪朝で、小泉さんは「ブッシュ大統領へのメッセンジャーになっても良い」という立場に立ったということにな る。基本的に金体制を支持することだ。そこまで、踏み込んでいながら、北に「ニセの遺骨」を出されて騙されるなんて‥‥ガッカリする。

 この小泉・飯島の「やり取り」は本当なのか。本当なら、どちらが、誰かにリークしたということになる。この記事を書いている「松田 賢弥」は中堅のジャーナリスト。かなり前にあったこともある。裏を取らないで、書くとも思えない。

 金体制を認めるのか。金体制が内部から、崩壊する可能性もあるのに。経済制裁は?

 いずれにしても気になるセリフ。

 スポニチの「おけら街道」を書いて、夕方「がんこ銀座4丁目店」で、毎日新聞「お馬グループ」の新年会。外部ライター・鈴木淑子さ んも参加してくれた。隣に座った淑子さん、不自由な僕のために、鍋のカニをさばいて、食べられるようにしてくれた。感謝。 彼女に、 前から興味を持っていた「帽子」のことを聞く。彼女、GTレースのとき、必ず豪華な帽子を被っている。「どのくらい、持っているんで すか?」と聞くと「200ぐらい。それに、貸してもらって被ったのが500ぐらい」。

 それをきっかけに、帽子と文化、帽子と皇室の話など、楽しかった。が、原稿の締め切りで8時半に中座。仕事場に戻って、また、書き まくる。

<何だか分からない今日の名文句>

帽子の女王は、馬券の女王?

1月17日(月) ああ、タバコの広告が

 快晴。朝、八戸の俊ちゃん・早幸ちゃんから携帯で結婚式の報告。「松崎さん(馬のセリの立会人)の司会で、牧さんのメッセージも披 露してもらって、みんな、喜んでくれました。感動的でした。写真、送ります」とのこと。

 サンデーの「『青い空 白い雲』で勝手に君たちのことを書いた」と話す。「いつ発売ですか?」と聞かれ、サテ?「東京のキオスクで は今日、発売されているけど、東北は多分、水曜日になるのかな」と曖昧。週刊誌の流通は結構、時間が掛かる。東北は遠い。

 「こちらは、大雪で、牧場は大変なんです」と俊ちゃんの悲鳴。何しろ、去年の今頃はパスタ屋。牧場暮らしは初めて。生産馬の取引も 苦しいようだから、若夫婦、当面、奮闘せざるを得ない。(詳しくは「青い空 白い雲・俊ちゃん、東北の牧場で『愛』を叫ぶ」を読んで くれ)

 喫茶店にあった雑誌。バラバラと見ると、表紙の裏の広告は洒落たVirginia Slims。裸の、白い並木に白いコートの女性。 倒れる前まで、吸っていた銘柄なので、ちょっと吸ってみたいような気分になった。

 これまで、気がつかなかったが、広告の下に大きな文字で但し書きがある。「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなり、心筋 梗塞・脳卒中の危険性や肺気腫を悪化させる危険性を高めます。未成年者の喫煙は、健康に対する悪影響やたばこへの依存をより強めます。 周りの人から勧められても決して吸ってはいけません。人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます」とクドク ド注意している。

 その上、これは小さい字だが「本広告に記載されている本製品の煙中の成分の量を表す『LOW SMOKE』の表現は、本製品の健康 に及ぼす悪影響が他製品と比べて小さいことを意味するものではありません」ともある。

 これでは、吸うな! 買うな! というようなものだ。電力会社が「省エネにご協力をお願いします」というのと同じような、みょうち くりんな広告。タバコは肩身の狭い存在になったものだ。

 十数年前、東京専売病院に入院したころは、各階に患者の談話室があり、患者は自由にタバコを吸っていた‥‥その専売病院もこの春、 経営母体が変わるらしい。時代は変わる。タバコ税はドンドン、減るだろう。

 終日、原稿執筆。「ここだけの話」は、日ごろ「高すぎる」と思っている消費者金融の金利にについて書いてみた。その後「JR EA ST」。地震のことを書く。

<何だか分からない今日の名文句>

折れたタバコの吸殻で あなたの嘘が‥‥

1月16日(日) 中野翠さんの「ここに幸あり」

 氷雨。朝一番で、TBSラジオへ向かったが、ひょっとすると雪になりそうな気配。TBSラジオの「牧太郎のザ・コラム」も5年目を 迎えている。出来る限り、刺激的なニュースを思いがちだが、ラジオの特質から、むしろ政治的なものは避け、出来れば「ほのぼのとした ニュース」を選ぶ。

 NHKの番組改編騒動などは、もっとも今日的なテーマかも知れないが、ラジオには相応しくないのだろう。大体、NHKが政治家の顔 を窺がって番組に手を入れているのは日常茶飯事と考えた方が良いのだろう。

 そこで、勉強していた「稲むらの火」の話をする。

 スマトラ大地震から20日。神戸淡路大地震から10年。自然災害の犠牲者は途方にない数。でも最小限度で抑えるのが「稲むらの火」 の精神である。

 午後、深川閻魔堂で祖母・牧あきの50回忌法事。住職「50回忌はお目出たい法事です。50年の間、一家が安泰だから法事が出きる ので、感謝しなければ」と説教される。なるほど。

 中野翠さんから新著「ここにだけの幸あり」が届いた。サンデー毎日の最強のコラム「満月」を収録した本である。

 「あとがき」に「タイトルには迷った」とある。彼女、レイ・ブラッドベリの小説集「メランコリイの妙薬」しか浮かばなかった、と言 う。で、文学臭が強すぎるようで「ここに幸あり」にしたという。昭和30年代に流行った大津美子の歌。最後に「ここに幸あり 青い空」 という文句が良いと書いている。

 同感! 今、世界が求めているのは「青い空」だ。

<何だか分からない今日の名文句>

平和の妙薬 青い空

1月13日(木) 大震災10年、孤独死70人

 終日、野暮用とお勉強。ちょっと忙しい。

 神戸淡路大震災から10年。昨年1年間で、兵庫県内の復興公営住宅で、誰にも見取られることなく、亡くなった人70人、と聞いた。 白骨で発見された人もいる。年寄りに、災害体験はキツイのだろう。

 もちろん、大都会、いやいや、中都会でも、災害と関係のないところでも「孤独死」は散見される。俺も孤独に死ぬのか、なんて思った りする。自分勝手に生きているから、孤独死は当然、なんて思ったりする。

 関係ないのだが、街頭の「津波募金」に1000円入れた。これで4回目。「罪滅ぼし」のような気分。

 「祖母・牧あき」の50回忌が近づいてきたので、寺に頼むと「日曜日にして欲しい」という。16日にすることにした。あきさんは、 丸善の番頭をしていた文次郎と結婚したが、文次郎が姉・牧とくの料亭「深川亭」経営を助けるようになってから、ずいぶんと苦労された と聞く。花柳界は合わなかったのだろう。それでも、晩年は、毎夜、茶碗酒を一杯飲むのが習慣。小学生の僕には「女親分」のように見え た。亡くなる前の日まで、いつものように飲んでいた。

 50年前の「84歳」は長命の部類。もちろん、娘4人、孫4人に見取られて。

<何だか分からない今日の名文句>

一人で生まれ、一人で死ぬ

1月12日(水) 支援競争?

 12日の日経「海外論調」。インド洋津波支援について、各国の論評を並べている。 英国フィナンシャル・タイムス紙は「日米独豪のどこが公的資金拠出国第一になるか、などは問題ではない。 問題は約束が守られるかどうかだ」と書いているそうだ。英国では「支援競争」と見られているのか。

 はっきり言って、ことが起こると「支援する」「応援する」と言いながら、約束された支援が守られないことは、 過去に幾つもある。

 支援競争であってはならないが、日本はアジアのリーダーとして、相応しい役割を果たすべきだ。 日本は支援の約束を履行する国。それは、世界から信じられている。

 それにしても、残念なのは対中東である。田中角栄の頃、独自な外交政策で、中東から支持を得た日本は、 今「米国の走狗」と思われている。支援が無に帰す。残念ではある。 また、サマワは幾分、緊張?

 神の怒りのような大災害に莫大なカネがいる。大国の「戦争ごっこ」の後始末にアリバイ支援する場合なのか。 この「戦争ごっこ」はまだまだ続く。「テロに負けるな!」という掛け声と共に。

 もちろん、未だに大国の中国を援助する時代なのか?

 これも、結論を出さなければならない問題だろう。津波が、多分、世界のシステムを変えるだろう。これは好機かも知れない。

 終日、野暮用。毎日新聞金曜夕刊の競馬欄。ことしは「牧太郎の競馬ロマン大学」と題した。 二回目は「ウララが走らないと‥‥」。経済学部の講義?を深夜、書く。

<何だか分からない今日の名文句>

支援は哲学

1月11日(火) 稲むらの火

 サンデー毎日は関西地方では火曜日発売なのか。やっと手に入れた。スマトラ沖地震をどう報道しているか、興味があった。8ページ だった。新聞の報道も、あまり元気がないので、どんな風に、週刊誌的に、書いているか、興味があったが、まずまずの出来。でも、もっ と多角的に扱っても良かった、という気もする。

 イギリスでは、被害者は救い出し、あるいは遺体を国に移送する面で、政府の対応がまずく、批判が高まっている。マスコミの批判は厳 しく、これがキッカケで、閣内不一致までが表面化している。

 グローバルな視点で見れば、国家の力が試されたのが、スマトラ沖地震である。わが国は、どうなんだろうかこの辺りを読みたい人も多 かったのではないか。

 緊急対応から、中長期的な支援に話は変わる。イラクよりグローバルな支援が必要なのに、わが国ではこの種の議論が起こっていない。

 ここ数日「稲むらの火」の物語を勉強している。

 安政元年の安政東海地震、安政南海地震のときのことである。最初に地震が起きたのは1854年12月23日の午前10時ごろ、地震 の規模はマグニチュード8.4と推定され、伊勢から伊豆半島まで大きな被害を出した。房総半島から四国土佐にいたる太平洋沿岸各所に 大津波が押し寄せ、家屋の被害は約9,000棟、死者は600人といわれている。

 その32時間後、1854年12月24日の午後4時頃再び巨大地震が発生する。二度目の地震は安政の南海地震。マグニチュードも同 じ8.4。32時間前の東海地震より西側の紀伊半島から四国沖が震源域であった。津波は房総半島から九州にまで押し寄せて、全半壊建 物は約60,000棟、流失家屋21,000棟、死者3,000人というすさまじい被害を出した、と記録されている。

 「稲むらの火」の舞台となった紀州藩廣村(現在の広川町)。最初の地震が襲った12月23日の10時ごろ、強い揺れで村は騒然とな る。たまたま廣村に滞在していた儀兵衛という人物が異常な波の流れを見て、津波の襲来を感じ、稲束に火をつけ、祭りに興じていた村人 を高台に導いた、という実話が残っている。(次の地震では、どうだったのか、今、勉強している)

 指導者の判断、情報の速さが、何よりも大切だ。サンデー毎日で岩尾光代記者が「被害への反応は昔のほうが素早かった」と書いている が、中長期支援の敏速が、今、求められている。

 終日、移動と野暮用。勉強半ばで、深夜、津波と関係ない「青い空 白い雲」を書く。

<何だか分からない今日の名文句>

日本はTSUNAMI先進国

1月10日(月) 「さくら」乗っ取り?→姉妹で1、2着

 朝、ホテルのテレビをつけっ放しにしていたら、吉永小百合の声がする。何だろう、と暫く見ていると映画「皇帝のいない8月」だった。 以前、観たような気もするが‥‥そのうちに、つい夢中になってしまった。

 盛岡市郊外で県警のパトカーが炎上する。追跡中のトラックから、機関銃が発射されたのだ。内調が分析すると、この銃は国内のもので はなく、米軍が第三国に武器援助した一部だったことが分る。米軍がらみのクーデター計画が進行している‥‥そんなストーリーである。

 自衛隊一個小隊を率い、ブルートレイン「さくら」を乗っ取って東京へ向かう反乱軍‥‥1970年代に日本で、もし自衛隊のクーデタ ーが起こったら、こんなものではなるのでは、という想定。小林久三の原作を映画化したものである。

 憲法改正の悲願を達成しようとする自衛隊員。以前、観たときは「憲法改正の政治的日程はない」と世間が感じていたから「虚構」とし て見ることが出来たが‥‥今、憲法改正は現実的、具体的政治日程になっている。だから、つい夢中になってしまう。

 午前11時になって、慌てて淀の競馬場へ。10レース「雅ステークス」。愛馬・レースウイングは2枠3番。無印。大敗が2回続けて いる。パドックでも元気がない。490キロ台勝っていたのに、484キロ。痩せている。

 期待できないが、それなりに「応援馬券」を手に観戦。ところが、小牧太の豪腕で、直線、先頭に立つ。もしかして、このまま1着にな れば‥‥3連単で100万円?

 その時、外から1枠1番アドマイヤリッチ7歳が襲い掛かった。あっと言う間に、抜かれたが、レースウイングは踏ん張って2着。万歳、 万歳! よく頑張った。俺も頑張るぞ! ことしも頑張るぞ。東京からやって来て良かった。

 3連単は駄目だったが、3連複の28000円強の穴馬券を取った。これも、ありがとう。

 気がついてみると、1着のアドマイヤリッチのお母さんもレース。姉妹が1、2着になったことになる。JRAの関西広報部長さん「非 常に珍しい」という。これも因縁。お姉さんに負けたんだから仕方がない。

 夜、ちょっぴり京都散策。信長の墓がある本能寺界隈を歩く。クーデター気分が頭の隅に残っているのかしら。

 京都に、もう一泊。

<何だか分からない今日の名文句>

敵は本能寺

1月9日(日) うなぎの「喜川」→吉書展

 7日朝、東大病院で眼の検診。右目の白内障手術を受けてから、年に2回、検診を受けている。今回もまずは順調。

 帰りに、神田明神下「割烹・柳ばし喜川」(千代田区外神田2−16−2 TEL3253−3210)に寄る。

 昭和30年代まで、柳橋の仕事場の筋迎えに料亭「川奈」があった。美人姉妹が評判だったが、妹の方が僕の育英小の同級生だった。去年秋、48年ぶりに同窓会に出て 再会した。当方にはあまり記憶がないのだが、彼女の方に鮮明な記憶があって話が弾んだ。(僕の方は「川奈」の隣の義者置屋「光本」のさっちゃんの方が、一緒に学習塾に 行ったこともあって記憶に残っている。さっちゃんは新派の女優になり「寅さん」の初代マドンナになった)

 「川奈」の娘の話。姉が50メートル先の「うなぎ・喜川」に嫁入りしたが、隅田川が工場廃水で汚れ、柳橋の花柳界が廃って「喜川」も日本橋に移り「川奈」も廃業した。 自分は堅気の人? と結婚したのだが、姉が開いている「喜川・神田明神店」でレジをやっているという。「たろちゃん、必ず来てよ」と言われたままだったので、東大病院 の帰りに寄ってみた。立派な店で、何しろ「柳ばし喜川」の味が残っていて懐かしい。同級生が何人も顔を出すようなので、ちょくちょく行くか。

 そのまた帰りに、日本橋・三越で日本吉書会主催の恒例の展覧会を覗く。

 「新春を寿ぐ元旦試筆」の風習に因んで、各界名士の「座右の銘」の揮毫を展示するチャリティー吉書展。昭和40年、当時の三越社長・松田伊三雄氏、総理大臣・佐藤栄 作氏、東京ガス社長の安西 浩氏の三氏を代表世話人としてスタートした。いつも、知人の住友信託の高橋温社長が案内状を送ってくれる。

 ことしの主なメンバーは‥‥陶芸家の青木龍山、麻生文雄真言宗醍醐派管長 石川忠久・二松学舎大学学長 石原一彦・元大阪高検検事長 扇 千景・参議院議長  大野功統・防衛庁長官 岡崎久彦・元駐タイ大使 川澄祐勝・高幡山金剛寺貫主、野球の衣笠祥雄 、木村庄之助・元大相撲立行司(第二十九代) 轡田隆史・元朝日新聞東京 本社論説委員、小池唯夫・パ球団連盟会長(毎日新聞社相談役)、塩爺こと塩川正十郎、清水谷孝尚・浅草寺貫首 千 宗左・茶道表千家不審庵家元、高橋 温・住友信託 銀行社長、武部 勤・自由民主党幹事長 歌舞伎の中村雁治郎、ペギー葉山、細川護煕・元内閣総理大臣、村野晃一セイコー社長、森繁久彌‥‥挙げたら切がない。

 毛筆のブームがもうじきやって来る、という予感がある。10日の月曜日まで。

 8日、9日の週末は野暮用。引退が近づく愛馬レースウイングが10日の京都10レースに出るというので、急遽、9日夜、新幹線で京都へ。十日ゑびす。(ゑびす神社・ 東山区大和大路四条南) 賑やか。でもタクシーの運転手さんは「貧乏ゑびす」という。まだ、京都は繊維関係の連鎖倒産が続いている。

<何だか分からない今日の名文句>

商売繁盛 笹持ってこい

1月6日(木) 山拓補選が運命を?

 寒い朝。最近、散歩をしなくなった。若干、肥満傾向。

 午前中、オープンさんに例の写真? を送った。オープンさんは社会部の大先輩・開真氏。「開き」だからオープンさん。昨年、最後の 「ここだけの話・島倉千代子の50年」で次のような話を書いた。

 「オープンさんから手紙が来た。手紙に新聞のコピーが入っている。『小生も79歳。身辺整理をしていたら、同封の記事が出てきた』

 『若だん楽団、近く表彰 防犯にも一役 北品川』という53年5月8日東京城南版の記事。北品川2丁目の若い商店主が楽団を作って、 留置人や恵まれない子供たちを集めて慰問している。カット写真付き。多分“駆け出し”のオープンさんが警察回りで拾ったネタなのだろ う。

 本文に『歌は品川中学3年生・島倉千代子」とある。ひょっとして‥‥オープン先輩『調べて見ろ!』と後輩に“命令”している?

 お千代さんをやっと捕まえた。『この記事にある島倉千代子さんは貴方ですか?』と不躾の質問‥‥」

 そんな話を書いた。(前文は「ここだけの話」を読んでくれ) 島倉さんは、この記事に記憶はなかったのだが、写真に見覚えがあった。 「これ、私。でも、これ、慰問だったの?」という反応だった。

 取材の最中、島倉さんは、何を思ったか、事務所の人に「この写真、どっかにあったような気がする」と言い、家宅捜索? が始まった。 この辺りのことは「ここだけの話」には入れなかったのだが、ついに、この写真が発見された。

 誰が写した写真なのか。「もしかすると、この写真、牧さんのいうオープンさんとこいう人が写して、プレゼントしてくれたのかも知れ ない」とお千代さん。そこで、お願いして、複写してもらった。

 歳が変わってしまったが、暇が出来たので、その写真をオープンさんに送った。50年前の思い出の写真。多分、写真はオープンさんの 元にないと思うので‥‥喜んでもらえるとうれしいのだが。

 午後、四谷方面で野暮用。

 情報通の話では、小泉内閣は4月の衆院福岡2区補選で決まる、という。事実上、一騎打ちになる平田正源氏との戦いで、盟友・山拓さ んが負ければ、郵政民営化法案が通常国会成立が難しくなる。自民党の同意を得られないまま、国会に提出。その間に、山拓さんが敗れれば、 法案は否決され、解散、あるいは総辞職。酉年は政変の年だ、と情報通は分析する。

 その後、今年初めて、JRA六本木事務所へ。訃報一件。職人肌の職員がなくなったというのだ。63歳。若い死だ。

 夜、少し寒さが治まったので、浅草橋界隈を散歩。正月好きの下町も、今日辺りから、動き出した。

<何だか分からない今日の名文句>

思い出さん、今晩は

1月5日(水) 北の対抗処置3点セット?

 「月刊現代」2月号「平壌至急電・北朝鮮外交関係者かく語りき」を読む。極秘ルートで、北朝鮮外交関係者が「横田めぐみさんの『遺 骨』と北朝鮮の経済制裁への対応処置」を話している。

 面白いのは、この関係者、「2004年5月、将軍様が小泉首相に『拉致事件はすべてを白紙に戻して再調査する』と約束し、人民保安 省が調査を始めたが、党と軍は「特殊機関」の調査には協力しなかった。将軍様の「お言葉」(マルスム)にそむいた党、軍、特殊機関の 責任者は銃殺刑は免れないだろう」と語っている点である。

 とした上で、この関係者は日本は経済制裁に入った場合、北朝鮮は@ミサイル発射訓練A核抑止力の公開B六ヶ国協議の白紙化宣言ーーの 3点セットで対抗する、と語っている。

 どんなルートなのか。この関係者が誰なのか。これまでの経験からすれば、「月刊現代」がいい加減なことを書くことはないと思う。こ の関係者が、どんな意図で、インタビューに応じたのか。「小泉首相と水面下パイプを使って事態打開に努めている」とまで、この人物は 話している。しばらく注目。

 午前中、野暮用1件。午後、中山競馬場。サークルの仲間と新年の挨拶。風邪が強くて、売り上げはイマイチ。

 馬券は4レースやって、カスリもせず惨敗。メインの金杯。エーシンが首差の四着。残念無念。ことしも、すっからかん太郎でスタート。

<何だか分からない今日の名文句>

眼光紙背に徹す

1月4日(火) 宝くじに初めて当たった!

 三が日、あえて新聞を読まなかったので、朝から元旦号の別刷りまで点検。ああ、そう言えば、と気がつき、 ジャンボ宝くじの当選番号を見ると、当たっている。年末ラッキー賞1万円。初めてである。 まあ3000円分買って1万円では、競馬の単勝が当たったようなものだが、何となく、気持ちが良い。

 こいつは春から縁起が良い、と言いたいところだが、そうもいかない。奈良の少女殺傷事件。奈良支局は12月30日 「容疑者浮かぶ」の特ダネ(朝日新聞と相打ち)を書き上げ、その人物の特定を急いでいたら、何と、容疑者が毎日販売店に 勤めていた小林容疑者だった。

 小林容疑者は、この辺りの新聞販売店を転々として、昨年7月に勤めるようになった。販売店はこの人物が変質者で、 前に逮捕されていたことを把握できなかった。残念だ。

 広い意味で、新聞宅配制に取っては、ピンチである。

 午後から今年初の出社。後輩記者から「30日の編集局は凍っているようでした」と聞かされた。 後輩記者から聞くと、読者のお怒りの電話はかなりあった。が、単なるお叱りではなく、むしろ、 この種の事件で再犯をする者の「情報開示」が必要、という意見、アダルトビデオの規制を求める意見が多かったようだ。

 信頼を取り戻すには、販売体制のチェックも必要だろうが、編集局としては、紙面の充実に全力を尽くすしかない。 頑張ろう。

 「青い空 白い雲」を書き上げ、夕刊を見ると、参院議員の資産公開が公表されている。平均2600万円。 それほど、お金持ちはいない、という感じ。資産ゼロという人もいる。

 元旦、年賀の電話を頂いた社民党の福島瑞穂さんの資産を見たら第四位で1億2082万円。凄いな。 でも、もっと金持ちはいるハズだ。瑞穂さん、正直すぎるのか。

 竹中平蔵さんの金融(預貯金、国際、金融信託など)がゼロというのは信じ難い。

 まあ、他人の懐はどうでも良いや。宝くじの1万円を元手に5日は中山金杯だ。

<何だか分からない今日の名文句>

一陽来復

1月3日(月) 政界にスターを!

 12月31日、韓国国会はイラクは派兵期限切れ1時間20分前に「一年延長」を可決した。 投票総数278。賛成161。反対63。棄権54。野党が反対にまわり、与党の三分の一が反対票を投じた。 かなり緊張した模様だが、日本のマスコミを殆ど、ベタ記事扱い。歴史をデッサンする意味で、もう少し、 韓国イラク問題を検証すべきではないのか。それにしても、日本のイラクに関する報道、評論はあまりに 「その場しのぎ」。何故、真剣な討議にならないのか。

 国連事務総長の諮問機関「ハイレベル委員会」は「武力行使のガイドライン」を決めた。 武力行使が許されるのは
@脅威が明白で深刻であること
Aあらゆる非軍事手段が検討さなれた後であること
B武力行使によって状況が悪化しないこと‥‥
などの条件がクリアされて可能なのだ。アメリカは、そのすべての点で、条件を満たすことなく、武力行使した。

 ブッシュのアメリカはどうしても開戦したかった。そこに国連の悲劇がある。国連を無視して、 アメリカに追随する日本。日本は国連の19%の分担金を出しているのに、国連で、対アメリカで、 自国の主張を言わない。アメリカの言いなりだ。

 アメリカは一時的に軍事的勝利を握っても、イラクを統治できなかった。事実上、 同盟国だけの単独武力行使で、そう簡単に統治できるほど、甘くない。石油の独占?もおぼつかない。

 アメリカに取って「愚かな戦争」である。日本に取って「イラク人道支援」は愚かな選択である。 そう、言い続けなければならない、と覚悟している。

 戦後60年間、日本はアメリカを「同盟の相手」にした。それは正しい、と思う。 これからも、アメリカに外交の軸足を置くのも当然だと思っている。しかし、ブッシュのアメリカは危うい。 そろそろ「真の独立」を考えなければならにようにも思う。

 イラク戦争はベトナム化する。アメリカに嫌戦ムードが生まれるだろう。その時、日本は如何するか。 リーダーは責任をどう取るのか。せめて、日本はイラク派遣延長に当たって、日本のリーダーはブッシュに 「条件」をつけるべきだった。

 戦争はもっとも安易な外交である。最悪の外交である。その最悪の選択する同盟国を諸手を上げて賛美するなんて 考えられない。

 政界にスターを!

 政治に天才を!

 と、叫びたくなる。変人首相が必要な時もあるだろう。しかし、その変人首相が何をやっていいのか、分らなくなり、 すべての政策を丸投げしている。にも関わらず、反対勢力は、変人の手法にまんまと乗せられている。二流の指導者に 二流の政敵。それでは、日本は、ただただ混迷する。

 「新しいリーダー」が出てこなければ‥‥そんな気持ちで新年を迎えた。

 雪の大晦日から、快晴の元旦。第六天榊神社、浅草観音、浅草演芸ホールで落語。2日、深川法乗院で墓参。 銀座・日本橋で福袋購入。神田明神。3日、市川。例年と変わらぬ三が日。「昭和20年」を読み続ける。

 穏やかな日和が続ければ、良いのだが。

<何だか分からない今日の名文句>

天災は懲り懲り、2005年、天才が欲しいのだ