編集長ヘッドライン日記 バックナンバー
2004.11月

11月29日(月) 臭いものに蓋

 女子ゴルフなって興味がないから、テレビで中継を見たことはまずない。朝のニュースが、19歳の宮里藍が最終戦で女王・不動と賞金 王争いをしたと報じている。ゴルフ界に女王がいるのか。不勉強だった。

 ニュースに登場した藍さんは率直に何でも話す。でも、僕の好みではない。何か、ふてぶてしいような感じがする。これは好みの問題だ から仕方がない。

 それに引き換え、初めて見た不動という選手。いかにも、誠実そうで、好きになった。「テレビカメラが来て緊張しました。もう疲れま した」「ずっと安いビジネスホテルに泊まっていたのに、最近は、ある程度、高いホテルに泊まって、落ち着かないんです」と女王らしく ない素朴な言い回し。僕は断然、不動の方が好きだ。それにしても男子ゴルフは4週続けて外国人勝ち。これでは、ファンは逃げていく。

 橋本元首相が明日30日、倫理審査会に臨む。30分、メンバー以外の議員25人の傍聴を認めるが、報道陣の傍聴を認めない。そんな バカな。秘密会を認めるなんて‥‥。

 情報公開に逆行する横暴。1億円のヤミ献金を受けて、平気の平左。民主党も、労組がらみのカネ疑惑があるので、秘密会を認めた。メディア は何故、これを認めるのだ。

 民主党はいまや(一部を除き)「第二自民党」だ。

 市民よ、怒れ! マスコミなんて(一部を除き)権力の走狗だ。奥大使の一周忌の式典も、ろくに報道しない。結果的に「非戦」の風化 を狙うマスコミ。

 キエフの怒りを、我々、日本人はどう見ているのか。権力の不正を許さない公務員が先頭に立っている。警察官も、デモに参加する。こ の政治的熱気をどう見るのか。

 いま、日本では‥‥民を騙す指導者が、臭いものに蓋をかぶせ、イラク自衛隊派遣延長、議論なき増税、教育、医療の社会的共有資本の 崩壊‥‥が粛々と進む。

 怒れ! 市民。

 朝、「ここだけの話」執筆。混合診療の話を書いた。

<何だか分からない今日の名文句>

義憤あるのみ

11月28日(日) ババボボ

 橋田信介さん著、妻・橋田幸子さん編の「世界の戦場で、バカとさけぶ」がアスコムから送られてきた。(「アスキー・コミュニケーシ ョン」は「アスコム」に社名変更している)

 今年5月にイラクで凶弾に倒れた戦場カメラマン信介さんの遺稿集。「自分の人生に限りがあると認識すれば、人はこの限りある人生を どう生きるかを考える」というのが、信介さんの人生観。幸子さんは「信介は本望だったと思います。天職を全うできたのですから」と信 介さんの人生観完結を書く。

 凄く哲学的ではあるが、ユーモア満載で面白い。「ババボボ」の意味が書いてある。「ババボボ」はタイ、ラオス、カンボジア、インド ネシア‥‥東南アジアの国々で使われる言葉らしい。「アホ」とか「バカ」といった意味。この言葉に、何か、信介さんの「温かみ」が 感じられる。「アホ」「バカ」は差別用語だ、なんていう日本国官製ジャーナリストの冷たさに比べ、彼は優しい。虚構を見ている。本物 を見ている。「ババボボ」と叫びながら、何処までも行く、本物のジャーナリスト。敬服する。それに比べ、当方は「限りある人生、何を したらいいの?」とまだ迷っている。ああ、ババボボ。

 週末のご報告。金曜日は三の酉。自転車に乗る「ひまわり」の女将さんに遭遇。しばらく行かないので陳謝。来週は行くよ。

 土曜日は愛馬フェザーレイが最終レースに出るというので東京競馬場へ。激戦。首、首、頭で4着。しこたま三連複を買っていたので被 害甚大。(このレース、二番人気が三着に入って三連複は12万円、三連単は100万円も付いた)もし、4番人気のフェザーレイが三着 に入っていたら三連複でも配当20万円? 500円買っていたから100万円! 口惜しい。

 日曜日も東京競馬場。この日記で書いていたように、コスモバルクとデルタブルースで勝負!

 それが2着3着。三連複は的中したが、三連単は大はずれ。また「100万円奪取」は夢また夢に終わる。ああ、ババボボ!

<何だか分からない今日の名文句>

イラクに見る「日本国民の冷たさ」「日本個人の暖かさ」

11月25日(木) 「食べ合わせ」はヒット

 朝から「青い空 白い雲」執筆。木・金あたりが、原稿のラッシュになる。七転八倒している午後、月刊「編集会議」の谷口優編集長が やってくる。20代半ばの若い編集長である。

 「世紀のスクープ」という大それた企画に登場して欲しいとのこと。「僕なんて、それほど、自慢する話もない」と断ったが、まあ雑談 なら、と話す。まあ、若い女性とお話するのも、この際、気分転換?

 取材一時間。気分転換の後、また、パソコンに向かう。やっと気分が乗ると、そこに環境関係の訪問販売のような人が来たり、酒屋さん がビールを持ってきたりして、なかなか、思うように書き進めない。午後3時の締め切りが4時になってしまった。それから出社。

 サンデー毎日編集部に顔を出し、締め切りが遅れたことを陳謝。ついでに、サンデーの売れ行きを聞く。編集長が変わると、一時、売れ 行くが悪くなるものだが、7月からの新しい越川体制も苦戦していたようだ。が、10月以降、持ち直している様子。数字に出ている。

 売れ行きとはまったく無関係だと思うが「青い空 白い雲」の連載が始まった週から、少し上向きになっているので、何となく、うれし くなる。

 先週号の「危険な食べ合わせ」というユニークな企画がヒットだったらしい。今週号もPART2をやっている。薬と嗜好品の「食べ合 わせ」を大分析している。とにかく、新しい切り口でないと健康ものは売れない。

 出版局の中核メンバーがサンデーを前面支援している、と聞き、安心する。古巣には愛着があるから、生きの良い紙面が読みたい。僕が 編集長になった時も、上の方が「任す!」と言ってくれたので助かった。 [信頼=運命共同体]が週刊誌だ。

 午後7時から新宿・京王プラザホテルでジャパンカップ・ジャパンカップダートの歓迎パーティ。今年は28日の一日に国際GTが二レ ース組まれている。

 去年までは立食だったが、ことしは着席。10時までゆっくりと過ごす。僕のテーブルは大学教授、経済評論家、弁護士さんと話題豊富。 聞き手に廻る。

 隣のテーブルで、コスモバルクの岡田オーナーが通訳を介して、ルメール騎手に「愛馬の癖」を熱心に熱心に話しているのが印象的だっ た。スポニチの「おけら街道」で、バルクを推奨したのは、騎手の乗り代わりをプラスと読んだから。菊花賞で儲けさせてもらったデルタ ブルースとバルクの日本馬3歳コンビで勝負するか。

 愛馬・フェザーレイは27日の東京最終レースで走る。こちらも頑張れ!

<何だか分からない今日の名文句>

食い合わせ、鞍合わせ」

11月24日(水) 「小泉・金正日密約」を疑う

 次々に大事件が起こる。で、拉致事件が風化しかねないので、あえて書きたい。

 小泉さんと彼の寵愛著しい自民党幹事長さんだけが、北朝鮮に対する経済制裁に反対している。外務省はもちろん、彼らに同調する。小 泉さんは「北朝鮮に核を放棄するプラスを説明したい」と核のことばかり言い出している。ひょっとすると、拉致事件の幕引きは「北」よ り、小泉政権が希望しているのではないのか、という気がして仕方がない。

 これはあくまでも推測だが「小泉・金正日密約」があったのではないのか。「拉致事件を謝罪せよ。生存者を日本に一時帰国させれば良 い。これで国交正常化を進めることが出来る」という密約?

 「北」はいい加減な生存者リストを出した。その時点で、小泉さんが「この生存者リストは信じられない。だからピョンヤン宣言は出来 ない」とつっぱって帰国すればよかったのだが、黙って宣言にサインした。「密約」の成文化?

 すべては、ここから始まった。「北」に言わせれば生存者を一時帰国させたじゃないか。しかも、これも一時帰国ではなく、結果的に永 久帰国になったじゃないか。誠意がないのは日本じゃないか、と主張できる。常に、そう出張する。

 もちろん、推測だが、外務省は「北」に対して「日本の世論が収まるまで、誠意のある調査結果を見せてくれ!」と頼んでいるのではな いのか。アリバイを要求しているだけではないのか。そんな気さえする。

 最近「経済制裁の意味がない」という話が出ている。決定的な成果になるかどうか、分らないが、金政権の揺さぶりにはなるように思う。 国内で金体制にひび割れがある時、経済制裁は一定の効果を上げるだろう。

 これも推測だが、経済制裁できない「何か」があるような気がする。そして、ズルズルと拉致事件は長引く。それで良いのか!

 「北」は北京と相談しているのだろう。「このままでは、小泉さんに騙されたことになる」と北京に訴えているのが見えるようだ。そし て、どこまで譲歩するか、考えているだろう。

 わが国は「拉致事件が解決できなければ、ピョンヤン宣言は紙くずになる」と主張すべきだ。「北」が欲しいものは何なのか。冷静に考 えてくれ。追い詰められているのは「北」である。

 小泉さん、自国民の安全はすべてに優先する。それが国家だ。拉致事件でも、イラクでも、自国民の安全が最優先ではないのか。

 朝、東京専売病院で血液検査。午後、TBSラジオ→JRA六本木事務所→八重洲口の床屋。深夜まで執筆。

<何だか分からない今日の名文句>

盗人にも3分の理

11月23日(水) それぞれの還暦?

 朝刊の片隅にこんな記事が載っている。

 1986年、東京サミットで会場だった迎賓館などに迫撃弾を発射したとして、爆発物取締罰則違反の罪に問われた中核派の活動家、 F被告(60)について、東京高裁は22日、保釈を認めたと東京地裁の決定を支持し、検察側の抗告を棄却した。同被告は保釈保証金 400万円を納付し、93年3月の逮捕以来、11年8ヶ月ぶりに東京拘置所から保釈された。

 1986年? 昔だなあ。東京サミットを取材していて、ホテルオークラの会談で、大柄のサッチャーさんとぶつかりそうになった記憶 がある。あの日、迫撃弾が発射され「テロ」が議題になったように記憶している。

 その事件の被告が11年8ヶ月ぶりに保釈される。長い長い拘置だ。拘置理由が分らないが、まだ中核派の活動が続いているからだろう が、同じ歳の僕には、何となく、気の毒な感じがしてならない。

 人間、柔軟に生きないと、損をする。多分、拘置を求めていた側は、保釈と同時に尾行をするのだろう。公安も人手不足なのに。

 柔軟でないと、手段が目的化する。過激派の内ゲバはその最たるもので、世の中を変えることなど忘れて、過激派同士、殺し合いをする。

 60歳の還暦で、殺し合いをするなんて、人生、勿体ない。ヤクザは「手打ち」という柔軟さがあるから、生き延びる。

 もっとも、刺青をしたのは良いけれど「よる年波、風邪をひいて困る」と言った60歳もいる。刺青は寒いものだそうだ。

 勤労感謝の日。「勤労」とは、誰のためにあるのか? 自分のためにあるのか、パートナーのためか、家族のためか、組織のためにある のか、地域のためにあるのか。思想のためか、神のためか‥‥ボサッとそんなことを考えて、一日過ごす。

 夕方、テレビで、日光の猿のご乱行を見る。野生の猿って、目的に一目散。人間にすると‥‥ムネオさんが似ている。そのムネオさん、 東大の駒場祭に登場したらしい。

 まだ楓ちゃん事件のホシは見つからない様子。

<何だか分からない今日の名文句>

緩みある人生

11月22日(火) コスプレ男の仕業?

 楓ちゃん事件。捜査は難航しているらしい。昨日(22日)の日記で触れたが、楓ちゃん、上下数本の歯がペンチのようなもので抜かれているらしい。ここに、犯人像を伺 わせる「何か」がある。

 実は、僕、サンデー毎日の今週号で「コスプレ男」のことを書いている。丁度、その原稿を書き上げ、ゲラを直した時、つまり先週金曜日に、楓ちゃん事件が起こった。 (週刊誌は“折”によって締め切りが違う。サンデーの場合、ニュース面はギリギリ、土曜日の夕方まで入るが、僕のコラムの締め切りは木曜日の夜である)

 JR秋葉原駅にリックにスニーカーのヲタクが集まってくる。セーラー服の女の子、看護婦姿の女の子が大好きな20代〜40代の男たち。彼らの趣味はコスチュームプレ イ。略してコスプレ。セーラー服、女性警官、看護婦‥‥規則正しい、道徳的なイメージ、エッチを否定する制服が犯される。この妄想が大好きな男たちがいる、という話を 書いた。(詳しくはサンデー本紙で読んでくれ)

 そんなコスプレ男が楓ちゃん事件の犯人ではないのか。22日付の日刊スポーツを読むと、2チャンネルの「カードキャオプターさくら」というコーナーに「さくらたんの 歯を無理やり引っこ抜いたり折ったりしたい」という書き込みがあったらしい。

 これが犯人逮捕のヒントではないのか。

 終日、野暮用。夜、芸能レポーターの草分け、梨元勝さんの還暦祝いのパーティー。東京プリンスに600人、集まった。その人脈に恐れ入る。1944年12月1日生ま れの梨元さん、法政大学を出て「ヤングレディ」の記者。テレビに出て、コメントを出しているうちに、芸能レポーターという分野を切り開いた。一介の週刊誌記者だったら、 これだけの人間が「還暦祝い」に来るなんて考えられない。これ、テレビの力。

 それにしても、還暦なんて、それほど、祝うことなのかしら。人生50年の時代なら60歳は「祝うべきこと」だろうが、人生80〜90歳の時代。別に人を集めるほどの 慶事とは思えないが。まあ、人それぞれだが‥‥。

 芸能生活××周年、と言ったようなものだろう。知り合いは少なかったが、それでも数人と旧交を暖める。競馬仲間の女性弁護士さんとばったり。彼女が彼の顧問弁護士だ ったのは意外だった。そうそう、司会者の発表では、梨元さん名誉毀損事件は、過去5件。2勝3敗らしい。

 浅香さんの踊りが始まった頃、退席すると、どこかで見た女性も出て行く。綺麗な衣装。デビ夫人だ。美しい。何も喋らないデビ夫人は美しい。

 ホテルを出て「元大統領夫人は、すでに還暦を祝っているのかしら」なんて考えながら家路に。今夜は暖かい。

<何だか分からない今日の名文句>

60歳はハナタレ小僧

11月21日(日) 有希!素晴らしい亭主だな

 19日の金曜日は終日、霧雨。少々寒い。夕方、掲示板の常連さんだった人物が、 夕飯を誘ってくれた。「築地に青空寿司という店が10月始めにオープンした。 “青い空 白い雲”が連載されたのも10月。これも何かの縁」ということで案内してくれた。 築地の魚屋が始めた寿司や。さすが。料金もリーズナブルで割り勘。

 雑談約1時間半。「是非、掲示板を再開してほしい」と言われる。もう少し考えさせて欲しい。

 20日、晴れ上がった。まさに、この秋、一番、結婚式が多い季節だ。

 有希は綺麗だった。お相手はドラゴンボートの仲間。6年前、知り合って、 有希がこのホームページで「サンフランシスコ日記」を書いていたころ、彼がサンフランシスコに遊び?(研修旅行?) に行き、格段と親しくなったらしい。

 豪快な男だ。勤め先の某商社の伝統なのだろう。「お酒さま」という儀式?があって、 婿殿に無理やり酒を飲ませる。彼、一気に飲んで、急性アルコール中毒?でダウンする。 ここだけの話だが、式の終わった後、点滴をしたらしい。

 実に愉快な結婚式。悪ふざけ、のようにも見えるが、僕には「商社の仲間の運命共同体」を感じて、むしろ感激した。

 有希の父上、バージンロードでクッシュと泣いた。予想通り。

 愛馬・レースウイング、荷が重かったのだろう。初のオープン戦で惨敗。9着。ちょっと可愛そう。 でも、楽しませてくれた。もっとも、夏の連覇で、馬券で儲けた分、すべて吐き出して、 3連複で大勝負したので、すっからかん。でも、気分は爽やか。レースウィング、楽しませてくれて、ありがとう。

 楓ちゃん事件。なかなか、犯人の目星がつかない様子。聞くところによると、犯人は、殺害した後、 遺体の写真を携帯で送った。上下数本の歯がペンチのようなもので、抜かれていたらしい。許せない。

 比較的、現場近くにいる感じ。第二、第三の犯行が起こっては‥‥。

 21日も快晴。野暮用のついでに、横浜・三渓園の紅葉を楽しむ。

<何だか分からない今日の名文句>

結婚式だから「男の友情」

11月18日(木) レースウィングか、有希か

 寒くなった。麻痺する右脚が突っ張る。歩くしかない。未明に「青い空 白い雲」を書き上げてから、陽が射してから浅草まで歩く。途中、仲見世で「一口大福」を頬ばる。 2キロぐらい歩くと、脚裁きがうまくなる。

 午後、JRA六本木事務所で競馬運営委員会。来年も縮小予算。そろそろ、積極予算を立て、達成に努力する時期ではないか、という意見を申し上げた。大不況に立ち向か って必死で汗をかいているJRAの仲間には「聞きたくない指摘」になるが、これは哲学の問題だから、譲るわけにはいかない。嫌われたかな?

 仕事場にもどって、小泉内閣メールマガジンを読む。小泉さん「12月14日の自衛隊派遣終了」に触れ「延長は総合的に判断する」。自衛隊員延べ1700人が交代でイ ラクに派遣され、サマーワ病院の医療技術支援、ユーフラテス川に連なる運河から水の確保など「喜ばれる支援」を行った、と書いている。「おしん」のテレビ放映、サッカ ーボール1000個のプレゼント、と文化、スポーツの面でも貢献ありと言う。

 それも喜ばれているのも事実だろう。しかし、総合的に判断するために、もっと大きい「判断材料」があるはずだ。内戦状態の悪化で、反米感情は頂点に達し、自衛隊を守 っているオランダ軍は撤退する。「義理は果たした。もう、ご勘弁」である。

 そうした「判断材料」を提示しないメールマガジンは、偏りすぎている。

 愛馬・レースウィングが20日京都のメイン、トバーズSに出走する。夢に見たオープン参戦である。「1600万円下」の条件馬だが、ハンデ戦なので挑戦する。負担重 量52キロ。ルメール騎手に騎乗依頼したようだが「52キロでは乗れない」と言うので福永の騎乗に決まった。

 牝馬なので、来年春引退が決まっている。多分、生涯一度だけのオープン戦。頑張れ。5着以上になってくれ。

 是非とも、応援に行きたいのだが、その日は有希の結婚式。こちらは、数年前から「結婚式に行くから」と約束していたから、こちらを優先。綺麗なお嫁さんになるだろう。 オヤジさん、泣くのかしら。

<何だか分からない今日の名文句>

嫁に行く日が、来ないと良いが

11月17日(水) インフルエンザ→混合医療

 たいとう診療所でインフルエンザのワクチン予防接種。4200円。保険外診療だから治療費が高くなる。

 最近、勉強している「混合医療」問題。インフルエンザの予防で4200円だから、混合医療になれば、患者負担は限りなく増える。

 これまでの勉強では「混合医療」は医療に貧富の差を歴然とさせる。保険外診療で、短期的には、癌患者の命を救うことになる面もある が、それはむしろ、国の「薬」の認定を早くすれば良いことである。要するに、国家財政破綻のツケを「混合医療」の導入で、患者に押し 付ける「帳尻を合わせ」。ああ、情けない「すり替え行政」。反対するしかない。

 昼、東京駅近くで、とんかつ+天ぷらの昼飯。出社すると、もうボーナスの話。そんな季節になったのか。

 拉致事件。北朝鮮が提供した資料。次々に「嘘」が分る。だからと言って、どうすりゃいいの。小泉さんが、決然としないと、さらに舐 められる。拉致のシンボル、めぐみさんの死を決定付けるのが、北の作戦。これで幕を引こうという魂胆。我慢ならない。

 夜 テレ朝の5夜連続大型ドラマ「弟」を見ようと、早く帰宅。7時間半の壮大なスケールの裕次郎ものと聞かされていたので、期待し たのだが、まるで道徳ドラマ。面白くない。奇麗事ばかりで。サッサとスイッチを切り、就寝する。

 ジェームス三木の脚本としては? 大御所・慎太郎に気を使って、原作に忠実になってしまったのだろう。それでは面白くない。原作と 脚本は違うものだ。多分、もう見ないだろう。

<何だか分からない今日の名文句>

嘘と知りつつ泣きました

11月16日(火) 強いライス、アメリカは泥沼に?

 ブッシュ政権で、もっとも人相が良いパウエル国務長官が辞任した。予想されたことだが、後任に「強硬ライス」になるとは思わなかっ た。ブッシュはバランス感覚がない。

 これで、更なる戦火? ここ数日、イラクでは、更なる反米感情が膨張した。外国人で捕まったのは20人程度。イラク人が死んでいる。

 まるで、ブッシュ・ライスが「怨念の連鎖」を突っ走っているようなものだ。新たなテロを創造しているは、他ならぬブッシュ自身。もっ とも、アメリカの無差別攻撃が、レッキとしたテロ行為なのだが。

 15日夕刊の「ここだけの話・1対29対300の法則」では、強烈に「ブッシュの忠犬・小泉さん」を批判した。実は、拉致被害者の ことを書きたかったのだが、約一ヵ月後に迫った自衛隊派遣更新に関して、議論がないのがおかしい。誰か、声を上げなければ‥‥という 思いで書いた。夕方、早くも反応があった。

 午後、秋葉原取材。午後は遅くまで野暮用。「一緒に食事を」と誘ってくれた人もいたが、外出中でゴメン。

 贈り物が相次ぐ。神奈川の姉から西洋梨。埼玉の義兄から、取れたばかりの葱。青森の「しゅんちゃん」からは大根。ありがとう。

 秋深まる。

<何だか分からない今日の名文句>

「テロとの戦い」という名前の「テロ」

11月15日(火) 食糧12.5トンは?

 気になっていた「日朝実務者協議」。まったく情報がなく、その進展が分らなかったが、代表団が帰って「8人死亡」という説明は変わ らなかったことが判明した。

 27年前の11月15日、新潟市で拉致された横田めぐみさん。その「遺骨」とされるものを、皮肉にも、代表団が持ち帰った。胸がた だただ痛む。

 数年前(もちろん、小泉内閣以前。日朝平壌宣言以前)北朝鮮担当部署にいた外務官僚と食事をした時、彼はこう呟いた。

 「拉致した人間を帰すけれど、その代わり2兆円出せ! というような姿勢なんだ。冗談じゃない。まして、めぐみさんが死亡していた ら、日本の世論は納まらない」

 だから、軽々しく交渉を進める訳にいかない、と言いたかったのだろう。(彼は、その後、別の国の大使になった)

 拉致被害者5人は帰ったが、その他の10人、いや、百人近い、あるいは、それ以上の拉致被害者が放置されている。どうしても、突破 口が見つからない。

 足元を見られている。日本は足元を見られている。小泉は日朝国交正常化を急いでいる、と「北」は読んでいる。

 結構、その「読み」は当たっているかも知えれない。外務省も、本音は、拉致事件に幕を下ろしたい、という風にも見える。

 「外交フォーラム」で某外務官僚は「北朝鮮問題は拉致事件で、核、ミサイル、飢餓、貧困、人権など、日本以外の国が関心を寄せる北 朝鮮の様々な問題は常に二の次ともいうべき扱いになっている」と書いている。確かに悲しいことだが、この書きっぷりでは、拉致事件は 幕引き、と誤解されないか。僕は諸問題は「二の次」になってやむを得ない、と思う。主権をないがしろにされ、黙っていい国なのか。

 2002年9月24日、「ここだけの話・生きている『理由』」で、8人が生きている理由を書いた。「このままでは、日本人は騙され てしまう」と言う思いで書いた。その思いは変わらない。

 拉致には「拉致」で行く以外ないだろう。「経済支援」という“北の一番大事なこと”を「拉致」するしかない。当面、食糧12.5トン 。日本が、足元を見る番だ。

 午前中「おけら街道」を書いてから出社。夕方、地下の「大作」で、遅くなった知人の出世祝い。

<何だか分からない今日の名文句>

主権なし国はなし

11月14日(月) 聞くべきことを聞け!

 「米英首脳会談」の終わった記者会見で、英国記者が「わが国の首相はブッシュのプードルと言われているが、大統領はどう思うか?」 と聞いた。公的な、最も公式な席で、英国記者は聞く。答えなんてなんでも良い。彼らは「質問する責任」を果たしている。

 日本の記者は聞いているのか。本当のことを聞いているのか。記者は大本営発表を書いていれば良い、なんて不心得者がいる。記者は電 通でも、博報堂でもないんだぞ。

 14日、朝日の特ダネ。紀宮様、婚約。見事だが、いま、日本に必要なのは、本質を質す技量。行く行く「発表されるもの」をスクープ するよりも上等な技である。

 気になっている「日朝実務者協議」。代表団は資料を持って、15日、帰国するらしい。

 今回の実務者協議、同行取材がない。テレビに写る映像は、北のもの。ここにも、取材陣の軟弱さが伺える。

 大統領選が終わってから見た方が良いと思った、という訳でもないが「華氏911」がDVDで発売になったので、やっと見る。勇気の映 像の数々。あれだけの“映像と言う武器”がありながら、ケリーは勝てなかった。何故、だろう。

<何だか分からない今日の名文句>

記者魂は英国にあり

11月11日(木) 西武はダイエーより深刻?

 何故か、日朝実務者協議のニュースが入らない。奇妙だ。テレビのニュースは日本側が 「六ヶ国協議を始めろ」と要望した、と報道するが、これなど、ニュースではない。

 このところ、北朝鮮の高級官僚は次々に北京入りしている。アメリカも、 この動きを見ている。互いに、出方を見ているのに「六ヶ国協議を早くしろ」 というのは、建前の要望。こんなことはニュースではない。「北」のニュースが入らないのが、不気味。

 もともと、西武という企業には関心がなかったが、その財務状況は滅茶苦茶らしい。 グループの有利子負債1兆2000億円。今回の不祥事で、西武鉄道の株は3月末時点で 1510円だったものが、今や400円強。えらい事だ。株を担保にしている銀行は たまったものではない。

 知人によると、ダイエー以上のピンチだという。どの銀行が西武と親密なのか、 来年のペイオフ睨みで、良く吟味しなければ、預金者が馬鹿を見る。ちょっと前まで、 堤さんは世界のお金持ちだったのに。

 プリンスホテルと自民党森派(清和会)との繋がりを週刊誌が暴いてくれると、 政局になるのだが‥‥。ともかく、散リ行く?西武には目が離せない。

 「楽天」の選手が仙台入り。大変な盛り上がりを見せているが‥‥ 果たして人気球団になるのか。まあ、読売が新聞拡張のために、北海道、 東北に新球団を作らず、巨人ファンにする悪知恵が、ついに破壊したのは良いけれど。 仙台人って、プロスポーツが好きなのかしら。

 それにしても、「楽天」の球団職員の募集に4000人応募、これには、驚いた。

 ライブドアは高知競馬にも関心を持っているようす。こちらも、本物かどうか、 見極めねば。IT産業が日本を牛耳る。

 日航元社長が首吊り自殺。JALパックの生みの親?

 何故、80歳は‥‥。今週の「青い空」は、自殺の話にした。

<何だか分からない今日の名文句>

あっという間の桜かな

11月10日(水) 「北」からは音信不通だから?

 「今回は、少し前進している」と消息通が言う日朝実務者協議。安否不明の10人の再調査する「調査委員会」のシン・イルボ・人民保 安省局長なる人物が登場したという。

 沖縄・先島諸島周辺で、中国の原子力潜水艦が発見されたニュースが大きく扱われて、日朝協議は極めて小さい。8時間にわたる話し合 いで、何か、出ているように思える。

 小さい扱いの理由は、外務省への連絡が盗聴で出来ないこと。暗号電報もままならず、情報が本省に入ってこのないのだろう。

 テレビだの報道は、また「北」の焦らし作戦と見ているが、外務省は若干、希望を持っている感じ。音信不通は良いニュース?

 しかし、それにしても、大ニュース・ラッシュ。報道陣が振り回される。イラクの惨劇は中国原潜騒ぎでぶっ飛ぶ。あまりに大きい世論 操作。

 午後、TBSラジオ。「ここだけの話は、ちょっと変わっていますね」と言われる。「オバマって誰?」と言う、外交もの。確かに、僕 としては珍しい。オバマはまだ、日本では無名なのだ、関心が高いのだろう。どうして、オバマを書いたかとか、と言えば、日本に魅力あ るニューリーダーがいないからだ。

 夕方、JRA六本木事務所を廻り、夜は、前日、発見したばかりのJR浅草橋駅の裏道の手打そば「更里」で、友人と一杯。

 「北」からの情報、相変わらず、深夜まで入らない様子。副編が送ってくれたリンゴ。今日で、すべて食べ終える。おいしかった。

<何だか分からない今日の名文句>

「北」のリンゴは、甘いか、酸っぱいか

11月9日(火) 手打そば「更里」

 たいとう診療所でリハビリ。体が硬くなっている。屈伸運動で顔真っ赤。

 行きに、発見一つ。江戸通りに「東横イン浅草橋」なるホテルが建設を始めた。問屋町の横山町を意識したビジネスホテルだが、このあ たり、久しぶりに民間投資が目立ってきた。

 帰りに一つ、JR浅草橋駅の裏道で、新装の手打そば「更里」を発見した。築5、60年の木造民家を直した店、入ってみると、これが 良い。そばはもちろんだが、つゆが良い。溜まり醤油に、亀節、木枯ら節をじっくりと煮詰めた濃厚な出し汁を会わせて、江戸前。「もり」 では、ちょっと辛い感じもするが「かけ」にすると、これは絶品。浅草橋近辺で、久しぶりのヒット。(tel03−3863−6288)

 出社後、サンデー毎日の仲間とお茶。週刊文春が半期で6万部も増えた、という話。サンデーにも、それだけの潜在力はあるのだが、ス タッフの数が少なすぎる。あまり部数が期待できない雑誌を幾つも作って、主力のサンデー、エコノミストが人手不足。このバランスを取 らないと、主力商品の部数増は期待できないように思うのだが‥‥。

 たまちゃんが、新聞は混合医療のことを十分に報道していないと、指摘する。知人にお医者さんが多いのだろう。仕事場に帰って「混合 医療」のイロハから勉強。深夜になった。

<何だか分からない今日の名文句>

江戸は「喉越し」

11月8日(月) 翠さんの「電車男」

 セガレに「電車男、読んだか?」と聞かれ、急いで読んだ。20〜30代では話題の本らしい。セガレは感動したという。そうかも知れ ない。初心の青年がいるんだなあ、というのが、僕の感想。また、ネットの応援団(2チャンネルだけど)がウブなんだから。

 「青い空 白い雲」の格好なネタかも知れない。と、書き始めたら、今週号のサンデー毎日が届いた。いつものように、中野翠さんの 「満月雑記長」から読み始めると、翠さん、早くも「電車男」の話である。ああ、抜かれちゃった。

 編集長の頃「翠さんは日本一のコラムニスト」と信じ、宣伝にこれ努めた。だから、今回も「宣伝のタネ」が出来たようなものだが、今 では、僕も同業者。翠さんに負けるわけには行かないが‥‥複雑。でも、翠さんは上手だ。見事だ。(これ、惚れた弱み)

 仕事場裏の猫のひたいのような狭い庭。(「マキ原始林」という奴もいるが)ことしも、ミカンが採れた。ビルの玄関に、並べて「ご自 由に食べて下さい」と書いておいたら、一時間ぐらいで、なくなった。結構、甘い。去年はホームレスに全部、持っていかれたので、青い けど、食べてもらった。

 夜、少し早いが、銀座松坂屋で歳暮の注文。

<何だか分からない今日の名文句>

僕も純情二重奏

11月7日(日) 年金一元化なんて嘘?

 天皇皇后両陛下の中越地震被災地お見舞いが6日実現した。11月2日の「ここだけの話」で「天皇は(一週間前の)園遊会より被災地 お見舞いをなさりたい(と推察する)」と書いたが、やっと実現した。陛下は園遊会出席のために、被災地の自治体職員が東京に向かうこと があってはならない、と考えられ、園遊会の延期も考えられたと聞いている。

 「出席出来ない場合は次回以降、招く」ということにして、園遊会は実現したが、陛下は「被災地お見舞い」を優先したいお気持ちだっ た、と聞く。園遊会が政治的に利用されてはならないと考えられるフシもある。天皇を冷静だ。園遊会の発言も、日の丸、君が代運動に、 天皇を利用されては困るという意思表示ではないかと、僕は勝手に思っている。

 6日付毎日新聞朝刊に「郵政公社職員 共済年金を継続へ 民営化後2017年まで」という記事が載った。

 何か、おかしい。国家公務員97万人の4分に1に当たる郵政職員が、民営化後も10年、共済年金を受けるなら、あまりにいい加減な 改革ではないか。民間より有利な「公務員待遇」を改めるのが、民営化の一つの目的ではないのか。

 「民営化した」という形だけが目的化する。民営化で、小包の全国一律料金がなくなるなどサービスはレベルダウン、職員の待遇は変わ らない。何か、変だ。

 「年金」に差がありすぎる。「大学へ来ないか、誘われたが、先生なんて、柄に合わないから断った」と、わが社の同僚に話したら「勿 体ない。大学の教授になれば、厚生年金の他に私学共済が貰えるのに」と言われた。なるほど、そう言う考えもあるんだ。「死ぬまで新聞 記者でいたい」という僕の夢を理解しないのに、少しガッカリした。

 でも、人によっては「年金の額」で、己の道を決める人も居て当然だろう。だから「平等な年金」を目指さねばならないのに。年金一元 化は嘘なのか。ちなみにJR、NTTは民営化後、厚生年金に統合されている。法案を通すため、共済年金は「妥協の産物」になるのか。 小泉改革は、ますます、曖昧になる。

 週末は市川で過ごす。銀杏の葉が、時々、舞うようになった。

<何だか分からない今日の名文句>

中途半端は「小泉」の常

11月4日(木) 山口“悟風”智の千鳥足

 「嫁に行く日が‥‥嫁に行く日が来なけりゃいい。男親ならだれでも‥‥でも、私はそう思いませんでした。むしろ、ここ2、3年は、 嫁に行く日がくるだろうか、と思ったりしていました。

 私は今、今まで生きた中で、一番、幸せです。

 97年6月8日。

 人間は一生のうちに800万人の人にお世話になるんだ。そんな話を聞いたことがあります。

 娘の28年。取り巻いてくれた大勢のというよりは、無数の人たちが、陰になりひなたになり、今日のこの日まで、はぐくんで下さった。 本当に、感謝の気持ちでいっぱいであります。ありがとうございます。

 それから、自画自賛でありますが、泣いたり、笑ったり、けんかしたり、迷ったり 苦しんだり‥‥こうして、この子を育ててきた私の 妻。

 そして、ツマミの私。私は自分たちを、自分で褒めたいと思っています。

 ルンルンという名の雑種犬を十数年飼っていたことで、娘の生涯のもっとも大切な転換点、もっとも重大な転換点になったことを、私は うれしく思います。淳一君、よろしくお願い致します。

 私はルンルンの写真を持っています。きっと喜んでいると思います。

(1997年6月8日、ホテル日航千歳「鈴木淳一・山口二葉結婚式披露宴、新婦の父・山口智スピーチ)

 名スピーチじゃありませんか。

 毎日新聞広島支局の山口一朗記者から「おかあさんへの手紙 山口“悟風”智」という本が送られてきた。山口君は入社したとき、僕の 講義を聞いたことがあるらしく、親近感を覚えているのか、亡父・智さんの本を送ってくれた。と、言っても、死後、一朗君がまとめた「 父の本」である。

 智さんは北海道の小学校を転々とした保健体育の先生。彼は丁寧に「学年通信」を書き続けた。セガレの一朗君は生前、「自分の本が出 したい」と言っていたオヤジの夢を実現するため「学年通信」を探し、1975年以降のものを次々にメールマガジンに連載した。それを 一冊の本にしたというのだ。究極の親孝行だ。

 で、“悟風”という号を持つオヤジさんは、どんな人なのか。

 実は書くもの以上に結婚式のスピーチの方が、人柄をとどめる、というのが、僕の持論。娘さんの結婚式を引用した。素晴らしいスピー チではないか。読みながら、ちょっと涙ぐんだ。

 ルンルンって、何さ? 編者の一朗君が説明している。

 ルンルンが病気になり、近くの動物病院に連れて行き、そして妹は、この動物病院の院長先生のご紹介で、後に夫になる獣医師と出会い ました。

 この「おかあさんへの手紙」。子供を持つ母親には、時代を超えて「必読の一冊」のような気もする。(アース工房tel03−552 4−1606)

 社の3階で、常務のケンちゃんに会う。久しぶり。お金を稼ぐ部署だから、苦労が積もるのだろう。ちょっと愚痴が出る。頑張れ! ケンちゃんは、我々、昭和19年生まれの星じゃあないか。

<何だか分からない今日の名文句>

父自慢

11月3日(水) イラク戦争が争点だったの?

 終日、アメリカ大統領選。CNNで見る。CNNの東京特派員の女性が「小泉さんはブッシュ支持だが、日本国民はイラク戦争に反対し ている。日本人に投票権があるなら、その結果は‥‥」ということを喋っているらしい。(英語がまるでだめなので、正確なところは分か らない)

 本当だろうか。イラク戦争が争点というのも本当だろうか?

 結果は予想どうり僅差でブッシュが勝つ。イラク戦争が争点ではなく、まったく別のところで勝敗が分かれた。この分析は「青い空  白い雲」で書くつもり。

 我が愛馬レースウイングがフケ。フケとは発情のこと。牝馬は何時でも、この状態にあるという訳ではなく、周期的に3週間ぐらいの間 隔で、5〜6日やってくる。そこで、次走は11月20日になる。丁度、有希の結婚式だ。

 アメリカ大統領はフケのオトコを候補に選んだのが、失敗? だった。

<何だか分からない今日の名文句>

政策より、見てくれ

11月2日(火) 被災地の役割分担2

 今日も、被災地の報道について書きたい。2日付の毎日新聞朝刊メディア面で紹介したが、お読みになっていない方も多いと思うので、毎日新聞新潟版の地震報道について 書く。

 新潟版は10月26日から「サポート情報 新潟中越地震」というタイトルで、紙面の大半を地震生活情報に使うようになった。これは阪神大震災の教訓から、発表された 情報より、被害の大状況の報道より、地域密着的な情報が役に立つ、と判断したからである。 大状況は一面、社会面に収容して、県版は「サポート情報」一色。新潟県版は ライフライン関連の情報で埋め尽くされている。

 県、自治体の被害状況はもちろんだが、役に立つ情報、例えば「使えるトイレ、入浴施設」「今すぐ手にはいる買い物情報」「通行止めの道路」「中止されたイベント」 「営業中のコインランドリー」‥‥刻々と変わる情報をこまめに調べ、記事にする。テレビと違う情報を提供する新聞を作っている。

 この「サポート情報」は評判になり、新潟支局には一日に100〜300枚のFAXが送られてくる。それを精査して、また記事にする。

 ボランティアの支援活動ももちろん紹介している。しかも、詳しく詳しく書いている。ライフラインの復旧に向け、毎日新聞はボランティアと提携している自信がある。

 地元紙より部数は少ないが、それでも長岡地区は毎日新聞の金城湯池。部数が多いから、情報が生きる。

 昨日の日記で、小千谷市役所のボランティアから「マスコミの無神経」をなじるメールが、ここかしこに転送されて、僕のところまで来た、という話を書いた。「マスコミ に抗議しよう」と呼びかけている。その心情は分からなくもない。出来の悪いマスコミ人もいるだろう。しかし、ボランティアと新聞の役割分担がうまく行っているケースも、 沢山ある。

 意図的とは、思わないが「被災地に記者はいらない」式のメールが流されるのは、悲しいことだ。

 テレビの仕事振りについても、ご批判はあると思うが、僕は、NHKの番組から、被災地の子供たちの笑顔を見て、安心した。映像は何千字の記事より、説得力がある。こ れはテレビの役割分担だ。

 パソコンの修理が終わった。この2週間ぐらい、メールを読むことが出来なかった。一部、返事を出したり、雑誌社の取材依頼などに電話をする。遅すぎる返事に相手が困 惑している。仕事場のライフラインが戻ったような感じ。パソコンを治してくれた同じビルの住民Kさんに感謝。ありがとうございました。

 午後、出社後、野暮用2件。酉の市を見ようとするが、7時ごろ、丁度、雨。仕方なく、車の中から雰囲気を楽しんだ。

<何だか分からない今日の名文句>

親戚より、近くの他人

11月1日(月) 被災地の役割分担

 友人の奥さんから、FAXが来た。小千谷市の避難所からメールで「SOS」が来たので転送するとのことである。

 「BCCで送ります。(転送可)どうか助けて下さい。小千谷市役所、小学校での救援物資の配給や、炊き出しなどを手伝っていますが、 現場はまだまだ混乱しています。そんな状況下で、マスコミの取材陣が50人近く現場付近に陣取っています。小千谷市役所の正面に車を 止めている為に、救援物資を運ぶトラックは遠くに止めることしか出来ず、ボランティアの人達がせっせと現場に物資を運んでいますが、 報道陣はそれを手伝う気配さえありません。心労と肉体的疲労が積もっている被災者の方々に当然のようにマイクを向け、24時間カメラ をまわし続ける神経もさっぱり理解できません」とある。

 現場の混乱が目に浮かぶようだ。トラブルが起こっているのかも知れない。

 災害の現場(つまり災害の取材現場)で、いつも経験するトラブルの一つにマスコミに対する反感がある。決まったように「マスコミの 無神経さ」が批判される。僕も、何度か、取材陣の(特にテレビの)強引な取材に腹を立てることがある。注意したいものだ。

 しかし、災害現場では「役割分担」というものがある。ボランティアがすべき事、取材陣のする事には「役割」が違う。人命救出の場面 に出合ったら、記者もカメラを捨て、ペンを捨て、救助に当たるのが当然だが、炊き出しの援助段階になれば「記者」という役割に戻る。 被災者、ボランティア、行政、警察、消防、自衛隊と一体感を持ちながらも、距離感を保ち、報道する。

 ボランティア活動の迷惑になることは、けして許されることではないが、全国に地震の実態を知らせる大きな仕事があるのだ。

 地震の的確な報道で全国からボランティアも集まり、行政の見えないところ、たまには勘違いを指摘することで、救援が進み、義援金も 集まる。報道は災害救助の役割分担の大事な部分を担っている。ボランティア活動と同じように報道も大切だ。

 僕も、災害取材に汗を流したことが度々ある。孤立する部落に向かう時など、何度か、ここで死ぬのか、と思ったこともある。取材陣も 必死なのだ。

 トラブルはケース・バイ・ケース。緊張の中で起こっているから、神経が尖っているから、すぐ解決という訳には行かないが、僕の経験 では、時間が経つと、ボランティアと記者が仲良くなることが多いように思う。笑いあえる。

 災害の現場で、角付き合わせるなんて情けないじゃないか。毎日新聞記者には、この辺の教育はされていると思う。一部の不心得者の仕 業で、新聞記者が誤解されては困る。終日、執筆。

<何だか分からない今日の名文句>

役割分担の団結!

10月31日(日) 無力感

 日本時間10月31日午前1時ごろ、武装組織の人質になった香田さんの遺体が発見された。朝、TBSラジオに入って情報を収集して 「間違いない」と思ったが、放送では「確認中」ということにした。このところ、政府の、というより、アメリカの情報がかなり混乱して いる。だが、今回は、どうしよもない物証があるから仕方ない。この「物証」がインターネットで、行く行く、流されるのか、と思うと、 どうしようもない口惜しさ、無力感‥‥。

 日本も戦争に組みこめれた、ということなのか。

 今回の不幸を「自己責任」と片付ける風潮。香田さんはあまりに無防備で、世間知らずで、弁明できない部分もあるが、それだけで良い のか。イラクだけではない。海外で働いている日本人がすべて標的になることだって予想される。その時、日本国は日本人の安全をどう保 障するのか。

 もう一度「同盟国アメリカの言うがままになって良いのか」を考えて欲しい。

 ブッシュ大統領のイラク開戦は、テロをイラクに結集させるという最悪の軍事行動だった。この歴史的事実をはっきり認識しなければな らない。

 イラクでアメリカ軍に無差別に殺された人々、その家族は「アメリカもテロだ」と思っている。あるいは「アメリカこそテロだ」と思っ ている。

 「テロに屈しない」というスローガンで、日本の安全が保てるのか。アメリカ人の大半が、テロを絶滅出きるなんて思ってはいない。

 日本はアメリカの「テロ」とイスラムの「テロ」と距離を置くべきだ。

 CNN、BBCを見ていると分かることだが、イギリスでも、この種の議論が活発化している。何故、日本では「平和を求める議論」が ないのか。メディアの責任ではないのか。

 29日の金曜日は、財務省関係者のレクチャーを受けた。勉強になる。30日土曜日は雨。フェザーレイの復帰戦をテレビで観戦。快勝。 一口馬主として「輝ける20勝」を達成する。

 31日は、TBS後、野暮用。抜け出して天皇賞を観戦して、また野暮用。

<何だか分からない今日の名文句>

友がテロだったら、どうする?